高血圧とは?

血圧とは、血管の中を流れる血液が、血管壁に与える圧力のことです。
血液は、心臓のポンプ作用によって、全身の血管に押し出されてきます。
心臓が収縮して血液を送り出すときに、血圧が最も大きくなり、このときを「最高血圧」といいます。
また、収縮した後に心臓が拡張するときには、血圧が最小となり、このときを「最低血圧」といいます。
日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2014」の高血圧の基準値は、診察室血圧値で140/90mmHg以上、家庭血圧値で135/85mmHg以上です。
高血圧状態を長期間放置すると動脈硬化を招き、脳卒中などの脳血管疾患や心臓病、腎疾患など多くの疾病を引き起こしやすくなります。
高血圧の原因とは?
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- 食塩のとりすぎ
- 食塩(塩化ナトリウム)をとり過ぎると、血液中に水分を蓄えてナトリウム濃度を調節しようとする働きにより、循環血流量が増加して、血圧が上がります。
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- 肥満
- 肥満は高血圧の大きな危険因子であることが明らかになっています。
中でも、内臓脂肪型肥満は血圧上昇と関連が深く、減量すると血圧が下がるという報告があります。
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- ストレス
- ストレスが繰り返されると、交感神経の緊張状態が続いて血管は収縮し、血圧は高い状態を持続するようになります。
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- 飲酒
- 過度の飲酒は血圧を上昇させます。
高血圧の予防と改善をするには?
毎日の生活で、以下のことに気をつけてみましょう。
減塩 | 6g/日 未満 |
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野菜・果物 | 野菜・果物の積極的摂取※1 |
脂質 | コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える 魚(魚油)の積極的摂取 |
減量 | BMI(体重(kg)÷[身長(m)]2)が25未満 |
運動 | 有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)運動を行う |
お酒 | 男性 20-30mL/日 以下(おおよそ日本酒1合、ビール中瓶1本、焼酎半合弱)、女性 10-20mL/日 以下(男性のおおよそ半分) |
禁煙 | 受動喫煙の防止もあり |
毎日の食事で気をつけることは?
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- 栄養のバランスを考えて3食規則正しく食べましょう。
- 「主食・主菜・副菜」をできるだけそろえましょう。
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- 食塩を減らしましょう。
- 加工品や塩蔵品を避けて、生の食品を選びましょう。
煮物や汁物などは、天然のだしをきかせて、薄味でもおいしく食べることができます。
お酢や薬味を使ったり、香りや風味を生かしましょう。
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- 動物性脂肪を控えましょう。
- 動物性脂肪(バター・肉の脂身など)は、血液中のコレステロールを増やしてしまうので、減らす働きがある植物性脂肪や魚油(イワシ、さんま)を摂りましょう。
植物性のオリーブオイルには、血圧を下げる効果があると言われています。
食事のとり方
- 主食は、できるだけ白いご飯にしましょう。
- パン・めんは、食塩が含まれるので注意しましょう。
- 野菜・果物・海藻を、多く摂りましょう。
- 汁物(みそ汁・すまし汁・スープなど)には汁椀1杯で食塩が1.5~2g含まれるので、具だくさんにして、できるだけ1日に1杯までとしましょう。
- めん類は、つゆを全部飲むと5g以上の食塩量なので、つゆは残すようにしましょう。
- 漬物・佃煮類は、少量でも食塩量が多いのでなるべく控えましょう。
- 外食やそうざいは食塩量が多くなりがちなので、バランスに注意しましょう。
おすすめレシピ
旬の素材を使って、高血圧を改善しましょう。
減塩だけでなく、カリウムをとることで、体内の余分なナトリウムを尿中に排泄することもあわせて行うと、さらに血圧のコントロールがしやすくなります。
枝豆のコブサラダ

枝豆は完熟前の大豆を収穫したもの。すでに卵に近い量のたんぱく質が含まれます。また、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが多く、高血圧の予防に役立つ栄養がそろっています。
旬の枝豆は、ゆでていただく他に、別の食材と組み合わせてみましょう。
例えば、野菜サラダに枝豆を加えるとたんぱく質、ビタミンB1、ビタミンCなどがアップします。
栄養のバランスがよくなり、夏バテの予防や疲労回復にもおすすめです。
- 材料(1人分)
- 枝豆 正味20g
- レタス 20g
- パプリカ(赤) 10g
- とうもろこし(ゆで・粒) 10g
- スモークチーズ 15g
- マヨネーズ(全卵型) 小さじ2(8g)
- トマトケチャップ 小さじ1(5g)
- 枝豆はゆでて豆を取り出し、薄皮をむく。レタスは洗って水気をきる。
- パプリカは1cmの角切りにし、電子レンジで20~30秒加熱して冷ます。
- スモークチーズは5mm~1cmの角切りにする。
- マヨネーズにトマトケチャップを加えて混ぜる。
- 器にレタスを敷き、スモークチーズ、とうもろこし、パプリカを彩りよく盛る。
- 中央に枝豆を盛りつけて、4のドレッシングを添える。
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医師とも相談し、薬の治療と合わせて、毎日の食事にも気を配り、高血圧の治療をして行きましょう。